2023→2024 大晦日・元日参拝記Part II (西ノ京)

2023→2024 大晦日・元日参拝記Part II (西ノ京)

薬師寺・唐招提寺の修正会へ

興福寺菩提院大御堂を後にして、近鉄奈良駅に向かいます。

次なる目的地は西の京、薬師寺と唐招提寺です。近鉄奈良駅のホームで年越しの瞬間を迎え、大晦日の特別夜間運行の電車に乗って西ノ京駅へ向かいます。 薬師寺全景 薬師寺に到着したのは午前0時30分ごろでした。すでに参拝の方々で溢れています。

薬師寺では午前2時まで修正会が行われています。入れ替わり式で金堂に入り、般若心経の読経が行われていました。 吉祥天像

https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-7043?locale=ja
(画像はColBaseから。明治時代の模写です!) 薬師寺参拝のお目当ては修正会の吉祥悔過法要の本尊として祀られる、国宝・吉祥天像です。普段は見ることのできない貴重な奈良時代の絵画ですが、三が日に限り金堂で公開されています。

「悔過」とは自らの罪を悔い改めることで利益を得るもので、日本でも飛鳥時代から行われているものです。奈良時代後期からは恒例の行事として定着し、毎年正月8日から14日に、宮中及び諸国で吉祥悔過が行われるようになりました。薬師寺では元日から14日まで行われているようですね。薬師寺の国宝吉祥天像は奈良時代後半の作と考えられているようです。麻布に書かれている絵画としては日本最古だそうです。一体これまで何人の方がこの吉祥天に祈りを捧げてきたことでしょう。

https://yakushiji.or.jp/column/20211227/

薬師寺東塔 境内の金堂と東西の塔が美しくライトアップされていました。

奈良時代の建築がそのまま残る国宝東塔は、私の一番好きな文化財建築の一つです。変わった形の裳階が作り出す造形はエキゾチックで、天平文化の国際性を感じさせてくれます。ライトアップされると組物などの細部がしっかり見えて、構造美を感じられました。圧倒的存在感…。圧倒的美しさ…。しばらく見入ってしまいました。

東院堂の方にもお参りしたかったのですが、こちらは流石に閉まっていました。

続いて唐招提寺にもお参りに行きました。 唐招提寺 国宝・金堂の内部がライトアップされており国宝のお像がよく見えました。やはり夜にお参りすると普段とは全然雰囲気が違いますね…。礼堂での修正会が終わる午前2時まで無料で拝観できます。

https://toshodaiji.jp/about_kondoh.html

さて、西の京の二ヶ寺を拝観したあとは、再び奈良公園の方へ向かっていきます。

今回訪れたところ

薬師寺
https://bunkazai-map.colour-field.jp/places/T01465

唐招提寺
https://bunkazai-map.colour-field.jp/places/T01450

今回見た文化財

◉薬師寺東塔
https://bunkazai-map.colour-field.jp/cultural-property/B/T/00019/00

◉銅造薬師如来及び両脇侍像
https://bunkazai-map.colour-field.jp/cultural-property/S/T/00015

◉麻布著色吉祥天像(1月1日〜3日までの公開)
https://bunkazai-map.colour-field.jp/cultural-property/S/T/00015

◉唐招提寺金堂
https://bunkazai-map.colour-field.jp/cultural-property/B/T/00020/00

◉乾漆盧舎那仏坐像
https://bunkazai-map.colour-field.jp/cultural-property/S/T/00018

◉木心乾漆薬師如来立像
https://bunkazai-map.colour-field.jp/cultural-property/S/T/00039

◉木心乾漆千手観音立像
https://bunkazai-map.colour-field.jp/cultural-property/S/T/00040

◉木造梵天・帝釈天立像
https://bunkazai-map.colour-field.jp/cultural-property/S/T/00071

◉木造四天王立像
https://bunkazai-map.colour-field.jp/cultural-property/S/T/00072