「文化財マップ」をリリースするまでの話

「文化財マップ」をリリースするまでの話

はじめまして、文化財マップのシステム担当のすずかけです。

この前の年末年始に「 文化財マップ 」というサイトをリリースしました。 日本全国の国宝や重要文化財などを地図で表示できるウェブサイトです。

リリースから2ヶ月ほどたって、一番最初に目標としていたところまでは公開することが出来たので、その記録を残そうと思います。

最初の目標=Googleマイマップ

文化財マップ企画の始まりは、下鴨冠者が独自に作っていたGoogleマイマップでした。

文化財には全然詳しくない自分も、家や実家の周り、旅行先なんかでもこのマップを開いて「こんなところにも文化財ってあるんだ」とたびたび利用していました。

mymap

ただ、個々の施設・文化財の情報を整理して、よりわかりやすく、より多くの人へ情報発信を行うには、Googleマイマップでは難しい所もあり、新しくWebサイトを立ち上げそのサイトで公開したいと考えるようになりました。

そのため、開発最初のゴールは「Googleマイマップの代わりとして自分たちが使える」ことにしていました。

お正月に間に合う…?

目標が定まって「文化財マップ」の開発は2023年4月頃からゆるゆると始動しました。ちょうど学生生活が残り1年というタイミングで、学生としては最後の個人開発プロジェクトということになります。

design 下鴨冠者からもらった初期の画面デザイン案(左)から、初期リリース版の地図表示(右)を作成した。

11月が終わるころ、データベースの処理側(バックエンド)と画面の表示側(フロントエンド)がようやく動くようになってきて、下鴨冠者に実際に使って動作を確認してみてもらうようなフェーズに入りました。

その頃に2人で話していて、お互い考えていたことがあるんです。

お寺や神社に一番人が集まるときって、元日では…?

お寺や神社にも焦点を当てた「文化財マップ」をリリースするタイミングとしては、お正月の初詣の時期は逃せません。そのため、12月中にはリリースするというスケジュールが目標になりました。

小さくスタート

残り1ヶ月ほどで、地図以外の残りのページを作ることはなかなか困難なスケジュールです。

それでも、メインの地図のページはお正月に間に合わせたかったので、「最低限のシステムでリリースする、追加機能は後から付け加える」という方針で開発していくことにしました。
(このような開発手法はアジャイル開発と呼ばれます)

アジャイル開発とは

今後の開発予定

年末のリリースから、およそ1ヶ月半ほど細かな機能追加を重ね、ようやく当初の目標であった「Googleマイマップの代わりを作る」というゴールは達成できました。

ですが、実際にゴールまで作ってみると、むしろ改善したい所がどんどん出てきます。

  • 地図を拡大しないとタッチ出来ない
  • 現在地をGPSでを取得して、その場所を表示したい
  • ログイン・マイページの機能
  • 見たい・見た文化財のブックマーク機能の追加
  • 全体的にデザインを洗練する

などなど。

特に最後の全体的なデザインについては今後精力的に開発していきたいです。既にFigmaでデザイン案を作成しているので、他の機能改善と合わせて早めにリリース出来るようにしていきたいです。

最後に

今回リリースした文化財マップは、個人としては4つ目に作ったWebアプリになります。

段々と作れるモノのレベルが上がってきた気もしますが、まだまだ改良の余地が残っています。

リリースは年末年始に間に合ったものの、初めは身内だけで広がって後からじわじわ閲覧数が増えて行くものかと思っていましたが、予想を超えて初めの頃から利用して頂いております。開発者としてはうれしい限りです。

そしてこのWebアプリを通じて、日本が誇る貴重な文化財が、案外身近にあるということを実感して、少しでも関心を持っていただけたら幸いです。

これからもますます、改良を重ねていきますので、どうぞよろしくお願いします!

文化財マップ
https://bunkazai-map.colour-field.jp/