
「譜面を見ても、リズムが分からない…」そんな悩みを抱える初心者は多いはず。音符の長さやタイの繋がりを頭の中で正確にイメージするのは、慣れていないと難しいものです。
そんな譜読み初心者のために開発されたのが、無料Webアプリ「Rhythm Reader」。音符を入力するだけで、即座にリズムを再生できるため、楽譜のリズムを“視覚と聴覚の両方”で学べるのが特徴です。
しかもこのアプリ、インストール不要で、スマホやPCのブラウザからすぐに使える手軽さが魅力。URL(https://rhythm-reader.colour-field.jp)にアクセスするだけでOK!
今回は、「Rhythm Reader」の開発者に取材し、誕生の背景・こだわりの機能・今後の展望について詳しくお話を伺いました。譜読みが苦手な方は、ぜひチェックしてみてください!
大広間での合宿が原点 “電卓感覚” で鳴らしたいリズムをすぐ入力
「Rhythm Reader」は、追加インストール不要・ブラウザのみで動作する点が最大の特徴。合宿所の大広間のようなPC環境が整っていない場所でも、スマホさえあれば音を出してリズムをチェックできるのが強みだ。
大学の軽音サークルで、3日ほどで1曲を仕上げる夏合宿があったんです。スタジオでもなく、譜読みをPCで打ち込む余裕なんてなくて。「それならスマホでサッとリズムを鳴らせたら」と思いました (開発者)
アプリの操作感は“電卓”のようにシンプル。画面に表示される各種音符のボタンをポンポン押せば、自動的にそれが譜面に反映される。しかも再生ボタンを押せば、リアルタイム合成の電子音がリズムを刻む。事前に音源をダウンロードする必要もなく、通信量が軽いのも嬉しいポイントだ。
夏合宿でお世話になった旅館の大広間。大人数がここで練習するので、ギターも大量に並ぶ。(開発者が撮影)
地道なこだわり:正しい譜面表示とクリックノイズ対策
開発者によれば、意外なほど骨が折れたのが「正しい譜面表示」の部分だという。タイや付点など、同じ音長でも表記が異なる音符を正しく描画しなくてはならない。また、小節をまたぐタイは一本の線として自然に配置するなど、初心者でも「違和感なく読める楽譜」を目指し、Canvasを使って一から作り込んだ。
さらに、クリックノイズ(音が急激に途切れた際に入るノイズ)を抑えるため、フェードアウト処理を実装。長時間メトロノーム代わりに鳴らしても耳が疲れにくいよう配慮されている。
リアルタイム合成ならではの強みで遅延は減りますが、音のアタックを強めるのは難しく、“ピポパ”な可愛らしい音になることも。長時間使っても疲れにくいように、ノイズの対策には気を遣いました (開発者)
音楽教育者にも朗報:「見たまま入力、すぐ再生」が可能
初心者のリズム練習だけでなく、音楽教育の現場でも活用が期待されている。 たとえば吹奏楽や合唱の指導で、譜面のリズムをその場で音にして、生徒に聴かせられるのは便利だ。アプリケーションをインストールする手間が不要なので、指導者も生徒もすぐ始められる。
さらなる展望:拍子やスイング対応で“もっと広がる”可能性
現在のRhythm Readerは4/4拍子や3連符に対応しているが、5/4や3/4拍子、シャッフル・スイングなどへの拡張も検討中。ただし、スイングは比率の設定やテンポとの兼ね合いが複雑で、実装にはまだ課題が多いという。
ジャズやスイング音楽に詳しい人に試してもらわないと、自然な跳ね具合を出すのは難しいですね。UIもシンプルさを保ちたいので、スライダーの導入など悩ましいところです (開発者)
開発者からのメッセージ:「昔の自分を救うために作ったアプリです」
最後に、「Rhythm Reader」開発者から読者へのメッセージをお伝えする。
一言で言うと、昔の自分を救うためのアプリです。音符を見ただけでリズムをイメージできずに苦労していた頃の手助けになれば、と思って作りました。 アプリストアで探す必要もなく、ChromeやSafariで「https://rhythm-reader.colour-field.jp」にアクセスすればすぐ使えます。譜読みが苦手だった方、ぜひ一度試してみてください!
リズム感を鍛える第一歩は「すぐ鳴らして、すぐ確認できる」ことにあるのかもしれない。譜面を打ち込み、音を聴き、体に染み込ませる――そのハードルをぐっと下げる「Rhythm Reader」。音楽初心者はもちろん、指導者やリズムにこだわる演奏家、さらにはWeb×音楽技術に興味のある開発者にも使ってみる価値がありそうだ。
【Rhythm Reader 概要】
- URL: https://rhythm-reader.colour-field.jp
- ブラウザでアクセスするだけでOK
- インストール不要、すぐに音符入力&再生が可能
- 主な機能
- 音符を入力するとリアルタイムで譜面が生成され、そのまま再生できる
- タイや付点などの表記ゆれにも対応し、初心者にもわかりやすい表示
- クリックノイズ対策による耳への優しさ
- 今後の展望
- 3/4、5/4、6/8などの変拍子対応
- シャッフル・スイングなどジャンル特有のリズム表現
- 音源のさらなる調整やUIの改良
「譜読みが苦手」「リズムを体感したい」というすべての人にとって頼れる一歩となるかもしれない。あなたもぜひ、スマホやPCでURLを開いて、その手軽さを体感してみてほしい。
執筆の裏側・ChatGPTの使い方は次の記事で紹介する予定です!